仕組みのページで説明したように、日本伝統のみそづくりの基本は、大豆の「たんぱく質」を、麹の「酵素」が分解して「旨味」に変えていくというもの。
発酵クラフトでは、その組み合わせの幅を大きく広げて、味噌を超えた新しい発酵ペーストを簡単につくることができるようになります。
もちろん、日本全国にあるさまざまな種類のお味噌を再現することも可能です。
まずは、大豆と米麹という、もっともスタンダードな組み合わせからみてみましょう。
このように、【塩切り大豆ペースト】と【米麹】の2つのパーツを使用した場合、塩分調整をせずに混ぜるだけで味噌としての適正を保った配合は45通りあります。
(正確にいうと969通りですが、キリがないので麹歩合が自然数の場合という条件をつけています。)
先ほどの組み合わせは発酵クラフトの中で最もシンプルな組み合わせで、いずれも「米味噌」がつくれるものとなっています。
発酵クラフトでは、この原理を使用し、他にもさまざまなパーツを用意していきます。
例えば先ほどのパーツに、【塩切りひよこ豆ペースト】と【麦麹】を加えるとこのようになります。
この4種類のパーツの組み合わせの場合、塩分調整をせずに混ぜるだけで味噌としての適正を保った配合は73,577通りにもなります。(同じ配合になるものは除く)
ちなみに、農林水産省の規格定義として、大豆を一粒も使っていないものは『味噌』とは呼べません。そのため、ひよこ豆のような大豆以外のタンパク質もパーツとするこのキットは、正確には「味噌づくりキット」ではなく、「発酵ペーストづくりキット」ということになります。
逆にいうと、発酵クラフトキットは【大豆に固執することはなく世の中にあるさまざまなタンパク源をパーツとして使用することができますし、麹に関しても米や麦に限らず、さまざまな原料を麹にしてパーツにして組み込んでいこうと考えています。
もはや、ここまでくると組み合わせは天文学的数字となり、何通りとか数えることはできません。。。
麹は、まだ出会ったことのない素材を待っています。
確かに、植物性でありながらタンパク質の多い大豆は最も優良な素材のひとつであることは間違いありません。しかし、ひよこ豆やレンズ豆、ナッツ、ツナやアボカド、生ハムなど、どんな素材とも発酵はできるのです。
麹を組み合わせた「合わせみそ」はこれまでもありましたが、【ペーストを組み合わせる合わせみそは、まだ世の中にほとんど存在していません。
Hackohは、そんな新しい組み合わせに簡単に挑戦できるキットをこれから提供いたします。
一緒に新しい発酵の扉を開けてみませんか?
日本各地の気候や家庭環境によって、味噌の熟成状態は大きく異なります。そこで今回、発酵クラフトの研究の一環として、地域ごとの熟成データを収集したいと考えています。
モニターの方には、Hackoh Basic Kit(基本の発酵クラフトキット)とは別に、全員同じ内容のHackoh Test Kit(テストキット)を仕込んでいただき、3ヶ月後に弊社へご返送いただきます。返送された味噌の状態を観察・記録し、今後の参考にさせていただきます。