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味噌はどうやってできるの?第3話「味噌作り~2日目」

味噌はどうやってできるの?第3話「味噌作り~2日目」

シリーズでお届けしている「味噌はどうやってできるの?」第3話では味噌作り2日目の様子をご紹介します。前回の「味噌作り~1日目」で一晩寝かせた麹はいったいどうなっていくのでしょうか。

 味噌作り2日目

前日に種麹を付けた麦を一晩寝かせたことで麹菌が少しずつ麦全体に広がっています。しかし、まだ麹としては未熟でさらに麹菌を育てていかなくてはいけません。味噌作り2日目の朝は、大きな床の中で一斉に寝かせていた麹をほぐしながら麹蓋(こうじぶた)に分けて広げ、引き続き麹室(こうじむろ)で寝かせます。
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その間、麹が均等にできるように昼と夕方の2回、ていねいにほぐしながら撹拌します。これを「手入れ」といいます。適温(25~30度)に保たれた麹室で活発に育っている麹は熱を持ち、手でほぐすと気持ちのよい温かさです。麹室の中は温度と湿度が高いため、麹室の中での手入れは冬場でも汗のにじむ作業です。

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これが麹蓋(こうじぶた)です。さらにもう一晩、麹はここで寝かせられます。

そして午後にはいよいよ大豆も下処理を始めます。大豆はしっかり洗って汚れを落とし、翌日の朝まで水に浸します。水を吸った大豆は約2.4倍に膨らむため3倍以上のたっぷりの水に浸します。

ここまで味噌作り2日目の様子をご覧いただきました。光浦醸造では昔ながらの蔵にて変わらない製法で一度に多くの味噌を仕込むため、味噌作りは体力勝負の作業であることを目の当たりにしました。私も麹作りを実際に体験させてもらったのですが、翌日は腕がパンパンでした。しかし、その一つ一つの手作業の積み重ねがおいしい味噌をつくるために大切な工程であると実感することができました。

次回、第4話では味噌作りの最終日となる3日目の様子をご紹介します。


【特集】味噌はどうやってできるの?
第1話「麦と大豆が味噌に変わるひみつ」
第2話「味噌作り~1日目」